キムチチャーハン

昼はもうチャーハンにすると決めていた。そのためにご飯も朝から炊いていた。玉子を消費したいし、中途半端に残ったかまぼこ、にんじん、春菊を使ってしまいたかったからだ。そしたら夫が「キムチャーでお願いします」というので、なるほどと。確かにキムチも食べねばならなかった。結構酸味の強いキムチだったので、ならばと冷凍庫のベーコン2枚を出して、逸れも刻んで入れる。味付けはいらないかなと思ったが、味見すると少しぼんやりしている気がしたので、さしみしょうゆを小さじ1。

ベーコンを入れたのが結構効いていて、キムチの酸味とよく合っていて、かなりおいしかった。このベーコンは成城石井の、「7日間漬け込んだベーコンスライス」で、たまたま直前に聞いていた平野紗季子の「味な副音声」の成城石井回で、ゲストのイナダシュンスケが成城石井のベーコンを力強く推していて、ああそうそう、うちにもあったよねと思いだしたのだった。これ、確かに、値段のわりにおいしいですよね。

汁物は、レタスの外葉を刻んで、鶏ガラスープの素で軽く煮て、韓国海苔を乗せただけ。ぼんやりした汁だったけど、それでも汁物も添えた方が、お腹の収まりがいいのだ。

「味な副音声」は初めて聞いたんだけど、面白かったけど、いわゆる世間でいう食いしん坊って、本質的に身体が丈夫な人なんだよなといつも思う。食べることってすごく体力のいることで、思うがままに食べられるってそれだけですごいこと。しかも食べたものを言語化するのも大変なことで二重の意味で体力がいる。私も食べることはまぁまぁ好きだけど、どっちかというと食べたいものよりも体調の方を優先しがちなので、本質的には食いしん坊じゃないんだろうなと、Podcastを聞きながら思ったのでした。

食後にコーヒーを入れて、鍵善の菊寿糖。腹に溜まらない甘味の中で、これは私の中でも最上の部類に入るお菓子。うちの鳥も大好物なんだけど、正直外ではこれ、言いにくい。

でも、大好物と言い切るのには根拠があって、和三盆の干菓子をこれを含めて6種類ほど食べさせているのだけど、がっついたのはこれだけなのだ。箱の形も覚えてしまって(いつも12個入りの紙箱を買う)、箱を見るだけでこれが入っているのが分かるので、そわそわしている。鳥もおいしいものが分かるのだろうかと思いながら、少しだけ分けてやる。

夕方に近所のスーパーのイートインで、塩パン練乳クリーム入りとコーヒー。甘塩っぱいというよりも、塩パンと練乳という感じではあったが、おいしかった。

晦庵 河道屋

日本橋三越で開催されている「京名物 洛趣展」といういわゆる京都物産展に行き、イートインコーナーで晦庵 河道屋のにしんそばを食べる。いづうの鯖寿司とか、鍵善のくずきりも食べたかったけど、なんか温かいものをお腹に入れたかったので、おそばで。おそばは色々あって、鴨なんばかしっぽくかこれで散々悩んだけど、なんとなく京都っぽいものってことで、にしんが勝ったという感じ。

ぱっと見、駅そばみたいな麺でちょっと不安な気持ちになったのだけど、食べるとなんともいえずおいしい。何よりおいしいのは、つゆ。危なく全汁するところだった。にしんもおいしかった。甘くて脂っ気がないんだけど、噛み締めるとなんともいえずおいしいんだよねーというのが、身欠きにしんのいいところで、しみじみ堪能した。器もあほみたいに大きかったり重かったりしなくて、ぱっと見小ぶりなのがすごくいい。私もこれくらいの丼を探しているのだけど、なかなかないんだよね。

しかし、大満足の反面、選択肢にあんかけうどんがなかったのが、ちょっと寂しかった。そういえば、京都展って色んなところでしょっちゅうやっているけど、あんかけうどんを持ってきてくれた例は見たことがない。あんなにおいしいのに…。

京名物 洛趣展」 の最大の目的は、いづ萬のかまぼこ。たまたま今年の春の京王の京都展で買って食べてものすごくおいしかったのでずっと探していたのだ。

高島屋の味百選にないかなぁと期待したんだけどなくて(ネットショップにはあるんだけど、量がごついセットでしか売っていない)、色んな百貨店の京都展をチェックしていたのだけど、ようやく見つけた次第。というか、いづ萬は洛趣展には毎年出店しているようなんですが、私は基本、日本橋は行動範囲外なので知らなかった…。あと、事後に気づいた上に未確認情報なんだけど、池袋の西武と東武の京都物産展にも、出ているときがあるらしい。来年はもう少し注意深くチェックしていきたい。

京王の京都展では揚げかまぼこしかなかったが、ここは冷蔵品も多数あって内心大騒ぎだったのだけど、ここの練り物は、一般的な練り物よりも賞味期限が短いので、泣く泣く東山魚餅だけ購入。ああ、かまぼこもあんぺいもチーズ松風も買いたかった…。来年は冷蔵庫の整理を付けてきっと…。

揚げかまぼこもいろいろあった。どれもおいしいので、全部買いたかったが、これも泣く泣く4個に絞る(賞味期限が当日中なので)。うう…、もっと頻繁に東京に来て欲しい。手渡された揚げかまぼこはほんのり温かかった。来年は買ってすぐに屋上かどこかでかぶりつきたい。次回はそういう心づもりで挑みたい。

通販のご案内の入ったパンフレットを貰ったので、帰宅してしみじみ眺めてみたが、夏限定のはもそうめんも通販できるらしい。なんだか夏が楽しみになってきた。

日本橋から半蔵門に移動して、国立劇場で11月歌舞伎公演「一谷嫩軍記」を見る。 「一谷嫩軍記」 といえば、イコール「熊谷陣屋」とうくらいそこしか上演されないし、それしか観たことないんですが、今回は序幕に「御影浜浜辺の場」がかかったレアバージョンでした。しかも、「熊谷陣屋」は、八代目芝翫襲名(2016年)以来の芝翫型での上演で、ダブルでレア。

結論から言うと、ものすごく面白かった。襲名の時の熊谷はほとんど印象に残らなかったが、今回はすさまじい熱演で、相模(熊谷の妻)を演じた孝太郎さんとの相性もいい感じ。私の左右に座っていたお客さん(いずれも初老男性)はふたりとも中盤以降号泣しており、私までうっかりもらい泣きしそうでした。ぼんやりな私でも團十郎型との違いは色々気づいたが、全体的に生っぽい印象で、個人的には子供を失った悲しみを相模と抱き合って共有する形になっていたのが強く印象に残った。いつもの熊谷だと、相模のことほったらかしだなあと、思うこともあったので。

今回の熊谷とても面白かったのだけど、その反面、ここからいつもの熊谷に演出を変更した九代目團十郎は、なんというか、やっぱり圧倒的にすごいんだなぁとつくづく思ったのでした。

金曜日の夜の回だけは、上演15分前に、橋之助による演目解説があったのですが、そばを食べていたら間に合わず、最後のくろごちゃん写真撮影タイムだけ滑り込みで間に合ったので、数枚撮ってきました。お客の入りが寂しそうに見えますが、この後もう少し入ったので、最終的にはもうちょっといましたよ。

国立劇場の建て替え計画も本格化しつつあるようで、具体的な報道も出始めましたが、どの価格の席に座っても舞台を隅々まで観られる客席設計なのと、広々としていてベンチの多いロビーが気に入っているので、この2つは維持して欲しいなと願っています。あと、お花のシャンデリア、かわいくて好きなので、新しい劇場でも使って欲しいと思っています。

帰宅して、 洛趣展で買ってきた塩芳軒の聚楽と、鍵善の菊寿糖で一息入れる。今日はなんか、濃厚な1日だった。